白い楕円形のル・クルーゼ鍋を買ったのは、もう20年以上も前のことです。
“一生もの” になるくらい頑丈で、おしゃれな鍋ってないかしら?と思っていた時にみつけたのが「ル・クルーゼ」でした。
1925年にフランスの小さな鋳物工場で生まれたホーロー鍋は、職人さんがひとつひとつ手作りしている超こだわりの鍋です。
“100年鍋” とうたわれているほどの耐久性に加え、デザイン、サイズ、カラーも豊富で、キッチンに飾っておきたくなるほどの可愛さです。
当時、小さめの鍋は持っていたこともあり、パスタや長さのある食材もそのまま入れられる25cmのオーバル型を選びました。
蓋のつまみは黒い樹脂製と銀色のステンレス製があるようですが、私が買った当時は黒い樹脂製のモノしか見当たらなかったように思います。
デザイン的には大満足ですが、使い勝手はどうでしょうか?
私が20年以上ル・クルーゼ鍋を使ってきた感想をお知らせしたいと思います。
欠点は、とにかく重い! - ル・クルーゼ鍋

デザインが美しいので、我が家のキッチンでは常に見えるよう、オープン棚の目立つ場所に置いてあります。
棚から降ろす時は、決して片手でヒョイッというわけにはいきませんが。
というのは、ル・クルーゼ唯一の欠点とも言えるのですが、とにかく重い鍋なのです。
私が持っているサイズのもので3.8kgなので、普通の鍋の感覚からすると重いですよね。
しかし!メーカーも無駄に材料を使って重い鍋を作ろうとは思わないはず。
料理を美味しく仕上げるために研究を重ねた結果、この鍋の厚みになり、この重さになっているのだな、と感じます。
この鍋を棚からコンロへと下ろすのが難儀なほどのお婆ちゃんになったら、子供に譲ろうと今は思っています。
大事に使えば親から子へ、子から孫へと受け継ぐことも出来る “100年鍋” ですからね。
料理の腕が上がった?いやいや、ル・クルーゼ鍋のおかげです

“重い、重い”といきなり欠点から入ってしまいましたが、我が家ではほぼ煮込み料理に使っているので、
料理中はコンロに置きっぱなしで使うことになり、重さは気になりません。
鍋に厚みがあるから重く、中身が煮立ってきても蓋が上がらず、その重い蓋でしっかりと密封される鍋だと聞いたのも、圧力鍋を持たない私の背中を押しました。
真横から見るとよく分かるのですが、ル・クルーゼの蓋は平らではなく緩やかなドーム型になっています。
蓋がドーム型になっていることによって、熱と蒸気が上下に円を描くように対流しながら食材を包み込み、ムラなく火が通っていきます。
食材が煮立ってくると、蒸気がゆっくり均一に外に逃げるように設計されているらしく、
野菜が煮崩れしにくい割に、短時間で中までよく味がしみて、ふっくらと仕上がります。
ル・クルーゼで作ると料理の腕が上がったかのように感じますよ。
野菜そのものが持っている水分を上手に引き出してくれるので、
私は普通の鍋で煮物やらカレーやらを作る時よりも、入れる水分の量をレシピの1~2割減で作っています。
そして、いつもある程度のところまで煮込んだら、残りは蓋を開けずに余熱で仕上げています。
ル・クルーゼを使うと、調理時間が短くて済みますし、その蓄熱性を利用して余熱で仕上げることでガス代の節約にもなるんです。
家族が時間差でキッチンに現れても、「あ、まだ温かいから、このままでいいや」と温め直しの回数も少なくて済んでいます。
(しつこいようですが、ガス代の節約になります笑)

我が家では鍋料理もおでんもこれ1つ。
ル・クルーゼを買ってから、土鍋の出番がぐっと減ってしまいました。
おでんの、特に大根は2日目以降が美味しいので、容量が大きいル・クルーゼで、たっぷり作って翌日も楽しみたいのです。
オーバル型は1人暮らしには持て余す大きさかもしれませんが、ホームパーティーを楽しみたい方にはぴったりの大きさかもしれませんね。
見た目がおしゃれなので、そのままテーブルに出しても様になります。
我が家は直火でしか使っていませんが、IHクッキングヒーターはもちろん、鍋ごとオーブンに入れても使えます。
直火で使っている分には、樹脂製の蓋のつまみは、熱くて触れなくなるということはありません。
(注意 : 銀色のステンレス製のつまみは熱が伝わってしまうので、触る時にはミトンが必要になるそうですよ)
お手入れは難しいの?- ル・クルーゼ鍋

あまりお見せできる状態ではないかもしれませんが、20年以上使ってきた鍋の中はこんな感じです。
磨けばもっと綺麗になるのでしょうが、食材を入れてしまえば見えなくなりますし、
あまり強く研磨するのはエナメルコーティングの劣化を招く恐れがあるので、勝手に “これで良し” としています。
油が少ないと食材が焦げ付くこともありますが、しばらく水を入れておいてからスポンジで擦ればスルッと取れるので、手入れが大変な印象はありません。
一番簡単なのは、水に重曹を入れて沸騰させた後 そのまま冷ましておくと、汚れが勝手に浮き上がってくるので、擦る必要さえありません。

20年以上も使っていると、鍋や蓋のふちに所々ホーローの剥がれが出てきていますが、今のところ錆びは出ていません。
洗った後も、特に気を使って拭いたりせず、そのまま自然乾燥させているのですが、錆びる気配はありません。
一生ものと思えば安い買い物です - ル・クルーゼ鍋

昨日は七草粥の日でしたね。
お正月で疲れた胃腸をお休みさせるのにちょうどいいタイミングなので、我が家では毎年 七草粥を楽しんでいます。
お粥を炊いてくれたのは、もちろんル・クルーゼです。
購入する当初は “鍋にしては、いいお値段ね” と思わなくもありませんでしたが、
こうして20年以上活躍してくれ、そしてこれからも愛用していこうと思っているので、今では “安い買い物をしたなー” と満足しています。
2016年には進化系モデル「シグニチャー」が発売されていますので、これから購入される方は進化系を選ばれたほうがいいかもしれません。
鍋の持ち手や蓋のつまみが大きめになって掴みやすくなっている上に、エナメルコーティングの耐久性が更にアップしている様ですよ。
私も次に買うなら「シグニチャー」にしようと思っています。
進化系モデル「シグニチャー」 | 高さ | 容量 | 分量 | AMAZON | 楽 天 |
ココット・ロンド 16cm | 8 cm | 1.3 L | 1-2人分 | ロンド 16cm | ロンド 16cm |
ココット・ロンド 18cm | 8.5 cm | 1.8 L | 2-3人分 | ロンド 18cm | ロンド 18cm |
ココット・ロンド 20cm | 9.5 cm | 2.4 L | 2-4人分 | ロンド 20cm | ロンド 20cm |
ココット・ロンド 22cm | 10.5 cm | 3.3 L | 3-5人分 | ロンド 22cm | ロンド 22cm |
ココット・ロンド 24cm | 11 cm | 4.2 L | 4-6人分 | ロンド 24cm | |
ココット・オーバル 25cm | 10 cm | 3.2 L | 3-5人分 | オーバル 25cm | オーバル 25cm |
ココット・オーバル 27cm | 10.5 cm | 4.1 L | 4-6人分 | オーバル 27cm | オーバル 27cm |
ココット・ジャポネーズ 24cm | 8.5 cm | 3.1 L | 3-5人分 | ジャポネーズ 24cm | ジャポネーズ 24cm |
* 大型の鍋で もう1つ愛用しているダッチオーブン「LODGE」についての記事はこちらからどうぞ。