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昭和レトロな電話機を使っています - 不便を楽しむ暮らし

2021年10月31日

ダイヤル式電話機

https://kintsugi-biyori.com

ブログのプロフィール覧に "昭和の黒電話を使い続けている” と書きましたが、今日はそのレトロな電話機について書こうと思います。

想像していただきやすく「黒電話」と書きましたが、実際にはクリーム色です。

新品ではなく古道具を譲り受けたモノで、実用的な面から見たら、「正直、不便です」と言わざるを得ませんが、いくら不便でも手放したくモノがあります。

足踏み式ミシンやネジ巻式の掛け時計を、今でも愛用してみえる方もいるのではないでしょうか?

私は自動車のクルクル回す手動式の窓なんかも結構好きですし、砂時計の砂が落ちていく様子を眺めるのにも癒されます。

不便だけれど、ちょっと嬉しい。そんなモノを敢えて生活に取り入れるのも楽しいですよ。

電話機だけではありません - お化け屋敷の住人はレトロなモノが好き

骨董品屋のディスプレイ
古道具店のディスプレイにワクワク

古ぼけたモノにとても心惹かれます。

子供の頃、お化け屋敷のような古ぼけた家に住んでいた私は、子供ゴコロに 自分の家がとても恥ずかしくて嫌いでした。

ジブリ映画「となりのトトロ」を初めて見た時、(サツキとメイの家なんて、お化け屋敷のうちに入らないわ)と、

我が家のお化け屋敷としての勝利を確信したほどです。

そんな我が家のボロ屋敷も建て替えられ、今では記憶の中にとどまるのみですが、

大人になるにつれて古いモノやレトロなデザインのモノに心惹かれるようになりました。

あんなに "新しくてピカピカ" に憧れていたのに、どうしたことでしょうか。

お化け屋敷の住人には二度と戻りたくありませんが、古い家の柱や 薪で焚いていたタイル張りのお風呂が懐かしく思い出されます。

そんな私が結婚する時、兄に1つだけお願いしたことがあります。

兄がどこかの古道具店で買ってきたというダイヤル式電話、いわゆる ”昭和の黒電話” が兄の部屋の片隅に飾ってあったのですが、

「私への結婚祝いだと思って、その電話機をちょうだい」とおねだりし、まんまと我が物にしました。

不便を楽しむ暮らし - インテリアに馴染むレトロな電話機

ダイヤル式電話機
我が家の電話機

古道具とは言っても、ただの飾りではなく、ちゃんと使えます。

着信音は昔懐かしい “じりりーん、じりりーん” という大音量です。

正直ちょっとうるさいのですが笑、2階の個室にこもっていても気付かないという心配はありません。

とは言っても、もちろん不便なことだらけです。

留守電機能や保留機能、ディスプレイなどある訳もなく、電話に出るまで誰からの電話なのかも分かりません。

問い合わせの電話を掛けた際、「〇〇〇の方は "1" を、△△△の方は ”2” を押して下さい」という音声メッセージが流れ始めたらアウトです。

押す場所なんて、ありゃしないのですから。

それでもお払い箱には出来ず、可愛いフォルムに心癒されつつ、”不便を楽しむ暮らし” を日々 送っています。

道具に便利さを求めるのは当然です。でも、便利さばかりを追求する暮らしも ちょっとだけ疲れませんか?

暮らしのスパイスとして、不便だと分かっていても 敢えて心癒される道具を使い続ける暮らしも悪くないなと思っています。

黒電話の使い方を知らない子供たち

ダイヤル式電話機のダイヤル部分
使い方を知らないフリしましょう。歳がばれます、、、

子供がまだ小学生の頃、お友達が何人か我が家に遊びに来ていました。

そのうちの1人が「うちに電話を掛けたいから、電話を貸して下さい」というので、「どうぞ」と電話の前まで連れて行きました。

ところが、その子は受話器を上げてから数字の穴に順番に指を突っ込み始めました。ただ突っ込むだけで回そうとはしません。

(あ、そうなのか、今の子供はダイヤルを回す電話機の使い方が分からないのね!)

初めて気付き、私にとっては新鮮な驚きと発見を得た出来事となりました。

うちの子供たちは、生まれた時からこの電話機を見ているので、何も考えずに使いこなしていましたが、考えてみたら分からないですよね。

レトロな電話機ですが、これからも現役で頑張ります

ダイヤル式電話機と黒猫
時々、姿を現す "電話機の守り神"

この頃では、ほとんどの連絡がスマートフォンだけで済んでしまいます。

このレトロな電話が鳴る回数もめっきり減っています。

固定電話の使用回数が徐々に減ってきているのは、多分どの家も同じことでしょう。

それでも、固定電話を思い切って解約してしまう勇気はない、というお家が大半かもしれませんね。

固定電話を持っていたほうが社会的な信用度や信頼度が上がるという話もあります。

確かに新規の契約時、取引時、トラブル時など、取引相手が固定電話番号を持っていないと、何かあった時に逃げられそうな?不安は覚えるかもしれません。

とは言っても、近年の通信機器の発達はめざましく、そのうち 固定電話を持たないことがスタンダードとなり、

この電話機も ”お役御免" となってしまうのかもしれません。

でも、そんな日が来ても変わらず リビングのオブジェとして、そばに置いておきたいと思っています。

なにせ兄からもらった大切な結婚祝いですから。

* "シンプルな大人のスマホケース" についての記事は こちらからどうぞ。

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